プロジェクトストーリー

渋谷駅周辺整備事業歩行者施設等検討業務|東京都

渋谷駅周辺再開発を歩行者目線で総合プロデュース。
様々な利害関係者との調整の中で、“人間力”の大切さを再認識。

渋谷駅の再開発を歩行者の視点で提案。
施設の計画から詳細設計まで幅広く対応。

渋谷駅はJRや私鉄、地下鉄など多くの路線が乗り入れる巨大ターミナル。乗降客が多いだけでなく多くの商業施設が複雑に配置されるなど、歩行者や利用者にとって課題が山積している。副都心線の新設や東横線の地下化などが先行しているが、駅周辺全体の再開発はこれからが本番だ。
「国道246号に関わる歩行者施設の検討と、山手線下の幅員を30mから50mへと拡張する計画などに携わっています。東横線が地下化されその上に新たに地下広場ができますが、歩道橋も老朽化しているため架け替える必要があります。副都心線・東横線の駅が地下で、JRや私鉄・銀座線の駅は地上。人の発・終点が地下と地上に分かれるため、地下・地上・デッキ階の立体的空間全体でネットワークができる形にします。ビルの再開発と同時進行で、民間施設と共同で公共の動線を効率化するというものです」
プロジェクトの管理技術者として、道路・景観・交通・橋梁など10名近いメンバーをまとめる倉田は、どのような構想を描いているのだろうか。
「渋谷駅周辺は商業施設が多く、公共だけでなく民間の意見を反映する必要があります。例えば歩行者の立場では分かりやすい動線でも、ビル側としてはお客様に利用してほしいというのが本音。特に渋谷駅は周辺開発街区の意見が強く、望ましい形に調整するのはひと苦労ですね」
プロポーザル方式で受注した理由は、こういった観点が評価されたためかも知れない。

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一部完成した東口地下出入り口。渋谷周辺では見る・見られるの関係を重視。渋谷駅周辺では、東京オリンピックを一つの目標としつつ、平成38年頃まで工事が行われる。

国と民間の協議相手を調整。
広告収入など、今後の維持管理費をねん出する施策を検討。

倉田はハードを「造る」という面だけでなく、「維持管理」の面で発注者が継続して収益を得るモデルを提案した。
「造ることに関してはこれまで予算もつきやすかったのですが、今後は維持管理をふまえた視点が必要です。公共スペースを利用して広告収入を得るなど、発注者側でも検討されています。公共と民間が、共にwinwinの関係になれるような提案ができるかがポイントですね」
最後に管理技術者として成長できた点を伺った。
「これまでのハードだけ、ソフトだけという案件と異なり、たくさんの協議相手の意見を聞き調整する難しさがあります。深い知識よりも、浅くても幅広い知識が必要。ソフトとハードをつなぐ役割でしたが、異分野を含むさまざまな人の立場を理解することは勉強になります。技術力に加え人間力も大切です」
発注者だけでなく、民間事業者を含めた利害関係者の理解を得るという困難な状況下で、一つずつ課題をつぶしていくことがやりがいだと言う倉田。このプロジェクトで、さらに人間力に磨きがかかるにちがいない。

(2014年10月)

倉田 雅人(くらた・まさと)

関東支社 地下構造部 次長 日本大学卒
入社後は橋梁設計や施工管理、環境・景観業務に従事。その後、日本橋地下歩道の設計などを行う。保全業務の増加を見据え、橋梁調査会に出向した経験を持つ。

倉田 雅人(くらた・まさと)

関東支社 地下構造部 次長 日本大学卒

入社後は橋梁設計や施工管理、環境・景観業務に従事。その後、日本橋地下歩道の設計などを行う。保全業務の増加を見据え、橋梁調査会に出向した経験を持つ。

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