プロジェクトストーリー

環日本海交流のゲートウェイ新湊大橋詳細設計|富山県

入社当時からの夢だった斜張橋の設計に初挑戦。
現在の夢は、"橋のドクター"と呼ばれる技術者。

富山新港に日本海最大の複合斜張橋として完成した。
臨港道路の主橋梁(土木学会田中賞受賞)。

富山新港の東西の交通手段は、県営の渡船しかなく、国道415号は大きく迂回しており、地域分断と物流の円滑化の課題があった。これらの課題と、新たな観光資源とするべく、臨港道路を建設するプロジェクトがスタートした。
「新湊大橋は、臨港道路の主橋梁。橋長600m、中央径間360mを有する日本海最大の複合斜張橋です。ケーブルと主塔は直線的に美しい外観とし、環日本海の交流のゲートウエイをイメージさせる景観的に優れた橋梁です」
そう語る松金にとってこの設計は非常に思い入れがあった。大学時代に横浜ベイブリッジを初めて見て以来、斜張橋の設計をずっと夢見ていたからだ。
「本橋の特徴である鋼とコンクリートの接合部の設計は、解析を駆使して応力の伝達を把握し設計を行いました。大規模地震に対応し、コンクリート桁に高強度鉄筋の採用を提案し、スレンダーな桁とすることができました」
このプロジェクトは、当時としてはめずらしく、1橋をOCを含め3社で設計。工程管理、情報共有の面で苦労したものの、数多くの技術者と交流が図れ、技術のノウハウを吸収することができたことは収穫だった。

pr_bridge02-2.jpg
古き良き伝統を踏まえ、21世紀の環日本海地域の新たな象徴、交流と安らぎの場を創出することをコンセプトに、地域をつなぎ、増大する港湾物流の円滑化、さらには新たな観光資源となるべく建設された。

構造・景観チームの連携によるゲート性を確保した
橋梁デザインの実現、OCの総合力。

構造上の課題解決に加え、大学の先生も参画した景観検討委員会もあり、桁の形状は議論を重ねた。
「橋梁は、地域の利便性向上だけでなく、地域住民に愛されるシンボルとなります。経済性、施工性、将来の維持管理を考慮するのはもちろんですが、桁のデザインは、構造性や景観性などさまざまな角度から検討しました。苦労した分、現場で施工が進み図面通りに完成した新湊大橋を見た時は興奮しましたね(笑)。息子と夏休みに橋を渡ることが今の楽しみです」
橋の景観はOCの別チームが担当したため、社内で激しい議論をすることもあった。その甲斐あって、OCの構造、景観チームで推奨した案が最終案となったという。
「初めて斜張橋に携わり、当初はわからないことだらけでした。社内外のネットワークを活かし、課題を一つずつ解決しました。一人の技術者ができることは限られているため、人脈づくりの重要性を改めて認識しました。時代の変化とともに、橋梁などの構造物は新設から維持管理の時代に突入しています。今後は、経験と課題解決するマネジメント力を活かし、"橋梁のドクター"と呼ばれる技術者になりたいです」
夢は思い続ければ叶うと言う、松金の信条は、目の前の仕事に全力投球すること。新たな目標に向って歩んでいる。

(2014年5月)

松金 伸(まつがね・しん)

関東支社 副支社長 芝浦工業大学卒
入社から現在までほぼ一貫して、橋梁など構造物を主体とした調査・計画・設計・解析・検討に従事する。30代の前半には、旧道路公団に約3年間出向し、施工監理員として業務に取り組んだ経験を持つ。

松金 伸(まつがね・しん)

関東支社 副支社長 芝浦工業大学卒

入社から現在までほぼ一貫して、橋梁など構造物を主体とした調査・計画・設計・解析・検討に従事する。30代の前半には、旧道路公団に約3年間出向し、施工監理員として業務に取り組んだ経験を持つ。

TOP