プロジェクトストーリー

長泉町業務継続計画作成業務|静岡県

これまで経験のなかった“防災”分野へのチャレンジ。
南海トラフ巨大地震の被害想定をふまえたBCPを策定。

関東支社の協力や支援を仰ぎ、
発注者の信頼を勝ち取り業務が継続。

南海トラフ巨大地震の被害予測の発表を受け、長泉町では2013年から地域防災計画の見直しを実施。その計画をふまえ、被害への効果的な対応を図ることを目的として、業務継続計画(BCP)を策定することになる。
「都道府県ではすでにBCP策定が進められているものの、市町村では手つかずの自治体も多く、長泉町でも初めてのこと。中部支社でも前例がなく、入札で特定したものの勝手が分からない状況でスタートしました」
主担当者の田中は、これまで道路や橋梁の計画・設計に従事してきた。初めてのBCP策定業務に不安や迷いはなかったのだろうか。
「防災は重点化事業の1つ。中部エリアでも道路設計の案件がやや落ち着いてきたため、心機一転新たな分野に飛び込んでみようかと。しかし前例がなく、どう検討を進めていけばよいのか...。まずは社内の関連資料を読み、ネット上に公開されている自治体のBCPを収集しました。完成品は手に入るのですが、その作成プロセスまでは分かりません。そこで、すでに類似業務で実績のあった関東支社に出向いて直接相談。支社を超えた協力により、進め方や方針について理解できました」
結果として長泉町からの信頼を得て、続く2015年度の業務も受注。田中がリードする形でBCP作成が進められることとなる。

シミュレーションや避難訓練を含め
更新や見直しでバージョンアップ。

BCPは作成すれば終わりではない。大規模災害が起きた時、本当に動けるかどうかが大きなポイントだ。
「被害状況など基本条件を整理し、発災からの応急対策から復旧・復興までを想定し、非常時優先業務を抽出。そして必要なリソースの確保や配分、手続きの簡素化や指揮系統の明確化などを検討しました。これを周知するために、各課の管理職を対象とした庁内勉強会を開催しました。まだ災害に対する当事者意識は不足しているため、今後は職員によるシミュレーションや避難訓練を実施していく必要があります。BCPは今年中に完成させる予定ですが、日々状況も変化するため、更新や見直しが必要であり、バージョンアップも求められます。緊急事態に備えて、検討を継続することが重要だと考えています」
初めて防災プロジェクトに関わった田中には、今後はさらにチャレンジしたいことがあるという。
「BCP策定を含む地域防災は自治体の上位計画です。ここで信頼を得て、他の業務にも貢献することが私の目標。防災から、ソフト・ハードを含む計画・設計・メンテナンスまで幅広く関わっていきたい。支社全体でワンストップサービスを提供できる能力を身につけたいですね」
昨年育休から復職し、周りの人たちのサポートに助けられていると話す田中。周囲への感謝を忘れない姿勢には、発注者からの厚い期待と信頼が寄せられている。

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庁内勉強会の様子。各部署の担当者が集まり、BCPの概要と長泉町における検討事項について説明を行った。

(2015年10月)

田中 枝里子(たなか・えりこ)

中部支社 技術部 技師 奈良女子大学卒
配属された関西支社では橋梁の計画・設計に携わる。2011年より中部支社に異動し、道路計画・設計などを担当。産休・育休を経て、現在は防災分野にも業務の幅を広げている。

田中 枝里子(たなか・えりこ)

中部支社 技術部 技師 奈良女子大学卒

配属された関西支社では橋梁の計画・設計に携わる。2011年より中部支社に異動し、道路計画・設計などを担当。産休・育休を経て、現在は防災分野にも業務の幅を広げている。

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