「建築」の視点を活かした
ヒューマンスケールな都市政策
齋藤 友里
2019年入社
日本女子大学大学院了
齋藤 友里
2019年入社
日本女子大学大学院了
大学は、建築系の学部出身です。ただ、設計課題に取り組む中で「もう少し大きい視点で街づくりをしたい」と考えるようになり、就職活動中は主にディベロッパーや鉄道会社を見ていました。しかし、前者は自身の学びがあまり活かせず、後者は開発対象のエリアが限られることから自分の中で違和感があり、別の道を探すように。都市開発や街づくりに携われる会社を見ていくうちに、建設コンサルタントという職業を知りました。バスタ新宿は私が大学に在籍していた時にちょうど完成し、「都市と建築をつなぐ拠点だ」と感じて興味を持っていたんです。そのバスタ新宿のプロジェクトにOCが関わっていたことを知り、入社を決めました。現在担当しているプロジェクトは、建築事務所の方にも参加していただいています。建築的な「居心地が良い」という感覚は定量的には表しづらく、土木的な視点を持っている方に対しては言葉を変えて説明する必要があります。建築と土木の橋渡し役になるという意味では、大学時代に学んでいた建築の知識が活きているなと感じます。
これまで道の駅や船のターミナル計画、公園の長寿命化など幅広い業務を経験してきました。今は主に、交通結節点に関する大きなプロジェクトを二つ担当しています。そのうちの一つが、品川駅西口駅前広場の整備検討業務です。最先端の取り組みとして、次世代モビリティと呼ばれる交通手段を走行させるための交通ターミナル整備計画を、交通政策部や道路新産業開発機構と協同で検討しています。自分の手で未来の風景をつくることへのやりがいに加え、さまざまな技術者の方と接する中で異なる働き方も見えてきて、将来目指したい姿を明確にできたのも大きな財産になりました。もう一つ担当しているのが、エキサイトよこはまの業務です。品川は次世代モビリティの運行と歩行者の安全を共存させる方法等、前例のない取り組みなのに対し、横浜の業務は目の前の課題を一つひとつ解決して積みあげていく仕事なので、「同じ交通結節点のプロジェクトでも」また違った視点での学びを得られています。
現在メインで担当している交通結節点整備には、建築や法律、事業計画に交通など、複数の領域の知識が求められます。将来「ゼネラリストな技術者」になるため、まずは交通結節点整備だけではなく、さまざまな業務を経験して、幅広い知識を身につけていきたいですね。直近で一番の目標は、技術士資格の取得。管理技術者として独り立ちし、より上流からプロジェクトに携わっていけたらと思います。私は建築出身ということもあり、土木的な考え方だけではなく、建築的なヒューマンスケールの考え方も大切にしています。コストや施工性の比較だけでは決められない空間としての心地よさ、それを支える優れたデザインなど、人間の感覚に寄り添った視点を持っていることが強みだと思っています。今後もその感覚は忘れずに、自分だからこそできる仕事を模索しつつ業務と向き合っていきたいです。