激甚化する河川災害を食い止める
川のプロフェッショナルへ
那須野 新
2022年入社
茨城大学卒
那須野 新
2022年入社
茨城大学卒
宮城県出身の私にとって東日本大震災は、道路や防潮堤といった人々の命を守るインフラの重要性を再認識する、大きなきっかけになりました。生活の基盤となるインフラの整備を通し、社会貢献を果たせる仕事に関わりたい。そう考えた私は、地元仙台に本社がある建設コンサルタントに就職し、7年ほど土質調査・解析の業務に従事しました。その後、かねてより発注者側の業務に興味を持っていたこともあり、市役所職員に転職。しかし、都市計画関係の業務を担当するうちに、現場で自ら手を動かし、物を作る方が自分の性に合っていると気づかされました。もう一度、建設コンサルタントの道に戻りたいと思い立ち、再度の転職を決意。近年、激甚化・頻発化が進む河川災害に危機感を覚えていたこともあり、河川分野に強みを持っているOCに入社しました。新規事業へのチャレンジを恐れない社風が、新しい環境で、新しいことに挑戦したいと考えていた自分に合っていたというのも、入社を決めた一つの理由です。当時抱いた印象の通りOCは、挑戦に対し寛容な、働きやすい職場だと感じています。
河川災害の発生後は、いち早く人々の安全を確保するため、迅速に対応する必要があります。1年後にはもう工事が始まる、そんな限られた時間の中で、災害発生要因の調査や特定・条件の精査・解析・設計という一連の業務をスムーズに進めていかなくてはなりません。そのためにも、業務を効率化すると同時に、発注者の期待に的確に応えていく必要があります。その際に役立ったのが、前々職・前職で得た経験でした。川の堤防を作るうえでは、付随して「土」に関する調査・分析も必要になります。発注者の方から地質調査の結果について意見を求められたときに、前々職での土質業務の経験があったおかげで、自分の意見をしっかり述べることができました。そして何より、発注者の抱える苦労を前職で身を以て学んだからこそ、より近い場所で、一体となって業務に取り組むことができました。そこに、私は大きなやりがいを感じています。また、最近はチームで動く案件も多く、マネジメント業務の重要性が増しています。後輩たちが、何か一つ「強み」を持った技術者になれるよう、個人が能動的に考えて動けるような体制やスケジュールの組み立てを、意識しなくてはなりません。普段の業務とはまた違った難しさがある分、挑戦のしがいがありますね。
私は今、地域限定社員制度を活用し、東北を拠点に仕事をしています。これは、今後も続ける予定です。なぜなら、昔から「地元に貢献したい」という気持ちが、仕事をするうえでの重要な軸となっているからです。より一層、地元に貢献していくためにも、河川の調査・計画・設計・維持管理、すべてを担当できる技術者になる。それが、今の私が目指すところです。そのためにも、調査・設計についてさらに理解を深めると同時に、今まであまり経験がなかった河川計画系を中心に、スキルを磨いていかなくてはなりません。例えば、気になる講習会には必ず参加したり、あとは後輩の技術士の試験勉強のサポートをしたり、日々の一歩がいずれ実を結ぶはず。部内には、私が理想とする「河川全般に精通したプロフェッショナル」たちがいるので、彼らから多くを学び、いずれは自分が後輩たちへ教え伝えられるよう、成長していきたいと思います。