歴史文化の知見を軸に
異業種と協働して成果を生み出す
石川 紋華
2010年入社
北海道大学大学院了
石川 紋華
2010年入社
北海道大学大学院了
入社後は、景観分野の業務や施設のデザインから設計、公園の基本構想から詳細設計、歴史文化資源自体の保存・活用の計画などに携わり、現在は観光分野にも携わりながら幅広く業務を担当しています。これらの業務を受注するためにプロポーザルで発注者に提案していくのですが、私が、提案書を作成するときに心がけているのは、要請書や特記仕様書などの書類の行間を徹底的に「読み込んでニーズを把握すること」です。「発注者は、本当は何をしてほしくてこの文章を書いたのだろう」という裏の意図や真のニーズについて、メンバーと何度もディスカッションを重ねて仮説を導き出します。そして提案をまとめる際は、ニーズに対して自分自身とOCの強みを活用し、弊社でしかできない解決策を提示することを意識しています。建設コンサルタント業界で歴史文化に関わるノウハウがあることは私自身の強みの一つです。そこにOCが誇る「多種多様な分野の総合力」などの強みを掛け合わせ、なるべく広い視野での提案を行うように心がけています。
コンサルタントとしてのやりがいを一番強く感じるのは、発注者から信頼され、「あなたに頼んでよかった」「ありがとう」などと言っていただけた瞬間です。これまでで最も印象に残っているのは、個人と業務の双方で表彰を受けた案件です。宮大工や職人が行う昔ながらの建築技術や金物製作技術等のどの部分が残すべき、そして広く情報発信するべき伝統的な技能であるのかを調査し、一般公開の手法や復原事業のどのタイミングで公開するのかといった概略工程の作成、またそのうちの一部を試験的に公開するかといった多様な内容で、答えが無限にあり、難易度の高い業務でした。また技術的な整理だけでなく、複数の有識者への目的別に応じた意見聴収、多様な関係機関との調整などと実施項目が多い中で、発注者の要望に一つひとつ応え続けた姿勢が最終的に高く評価され、「国道交通行政関係功労者表彰」という成果につながりました。この案件のスタート時、私は部署移動のタイミングで、業務を行う体制が取りにくかったことを覚えています。しかし部の垣根を超えて一緒にこの業務を実施してくれる仲間が集ってくれたおかげで最後まで業務を実施することができました。初めて管理技術者として国交省業務を特定できて表彰を頂けた経験、そして大切な仲間と協力して仕事ができた経験は、今でも大きな財産になっています。
現在、歴史資源のある公園で、新設展示の設計プロジェクトに挑戦しています。国や自治体、建築設計者など、さまざまな人と協議しながら進めている案件です。建築内部の設計で関係者も多く、私にしては背伸び案件ではありますが、今後もこのように、多様な分野と融合する仕事を増やしていけたらと考えています。私が目指す理想のコンサルタント像は、「専門性を突き詰めるだけでなく、異なる分野をつなぐハブになれる人」です。歴史文化の仕事は、非常に多くの関係機関やプロフェッショナルたちと協働する機会があります。そうした中で、歴史文化という自分の専門軸を大切にしながらも、多様な分野の専門家を巻き込み、一つの大きなプロジェクトとしてまとめ上げていく「複合的なマネジメント力」を身につけることで、社会により大きく貢献できる仕事を目指していきます。